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玄参科

引用
『玄参科』(名古屋大学附属図書館所蔵)「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」収録(https://da.adm.thers.ac.jp/item/n002-20230901-11758)
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ID
M2005033017515730397
コレクション内カテゴリ
  • 錦窠植物図説
書名
玄参科
別タイトル / 旧書名
Vol. 092 玄参科
巻次
092-021
本文言語
日本語
翻刻・翻訳
ありて森然たる桐園と称する者ハ出来難きなり、而して培養を尽せば之に反て僅の星霜にして肥太旺盛になること他に三四倍する者なり、余既に此をつくる事年あり、漸やく実験の培養を知るあり、其地ハ墳土(つゝみのつち)、壚土(くろつち)、沙土の〓質にして其根の條達に便なる、西南に山を疂み、且ハ屋宇林籬の繞囲あるを好しとす、之に其烈風、夕照を恐るれはなり、故に土地を撰び、方七八尺間に隴(うね)植し、立春の候より厩肥、廚下の腐汁、溝の泥土等少しく塩気を含める肥料を根辺に耙培(やれ)ば肥太抽暢(のび)ること最も著し、其幹の延人を欲セば務めて葉間の小枝を去り、又臨時大蓋の葉々を切断て暴風の幹を害なはぬよう保護せば一年にして丈余の長きに至り、塩気の糞功によりて虫の患へあることなし、若し患へあらば糠味噌、又ハ塩水等をぬり澆くべし、立冬の頃より藁莚、或ハ菰の類を以て之れを覆へば寒気拘縮の恐なく、却て肥太の勢力を保つものなり、然して生来條枝のみ滋殖て其幹延ひざる者あれば、生木の跋巵に任せ小枝を伐ることを禁す、これ幹の肥太を要とすればなり、一年及至二年にして其根元径り四五寸なるを期として、大寒中前の培養を尽し鬚根の生気を充盈すを料り、即ち二月の半ば根を去る一二寸にして伐断、而して粉土を以て厚く之れを培ひをげば、其新蘗肥太(ふとる)、驚くべし、実に数日の功労一日にして見るへきなり、余此方法を以て頗る桐園の名誉を得たり、今此樹を愛植るもの日に多きを以て聊か同志のために
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
メタデータ提供者
名古屋大学附属図書館
資料種別
和古書
画像有無
カラー
コレクション

伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界

日本における近代植物学の祖といわれる伊藤圭介の稿本(手書き本)188冊を集めたもので、その中には、錦窠植物図説、採草叢書の他、錦窠魚譜、錦窠虫譜等があります。
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
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メタデータのライセンス
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