棕櫚科 中
引用
『棕櫚科 中』(名古屋大学附属図書館所蔵)「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」収録(https://da.adm.thers.ac.jp/item/n002-20230901-17072)
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ID
M2005033019510736754
コレクション内カテゴリ
- 錦窠植物図説
書名
棕櫚科 中
別タイトル / 旧書名
Vol. 128 棕櫚科 中
巻次
128-102
本文言語
日本語
翻刻・翻訳
椰子、通名ヤシ子誤言トウヨシノミ津軽是ハ南方■国ノ産ナリ和産ナシ只其実日本四辺ノ海ニ漂流シ束ルアリ急ト正■モアリ或ハ三角四角ナモアリ一処ニ多付故押シテ正■ニナラス角イロイロニ成ナリ間ン唐ヨリモ■アリ実斗之■此■ノ木ハ棕櫚ノ如ク直上シテ梢長葉出棕櫚大■子椰子莎木■皆形同シ[ ]葉間ニ実一房ニ三十斗一処ニ集付其実一ツ■ハ長七八寸巾六寸外ニハ栗色少黒ニシテ蒪皮アリ其蒪キ皮ヲ取レハ大腹皮ノ如毛皮アリ厚ク一寸余ホトアリコレヲ去ハ内堅皮アリ巾三寸長四寸或巾モ長モ三四寸ナルモアリ大小幾通モアリ甚堅皮之是ヲ椰子皮ト云フ條下ニ出一名椰衣廣東新語其ニ三処■孔アリ二ツ上ニ並一トニ一孔大ナル有上二穴■ノ如ク人面ニ似タリ故ニ釈名越王頭ノ名アリ其毛皮ヲ去レハ至テ堅キ核アリ色黒堅ニ細白筋アリ是ヲ銛切スレハ厚サ三分斗其内白肉アリ厚切四五分アリ中ニ肉アリ是ヲ椰子瓢ト云條下ニ出ツ集鮮ニ膚ト云ハ即是之是ヲスレバ皆油ニナリ油ハ此肉ヨリ取ナリ香■ク味■シ食用ニ唐ニテスルナリ外科ニ椰子油ト云ハ此肉ナリ此肉ノ中ハ空虚ニシテ水ノ如キモノ之一所ホト入テアリ味蜜ヨリ■ク油ノ香アリ是ヲ椰酒廣東新語ト云廣東新語ニ樹高六七丈■竦無枝至木末乃有葉如束蒲長二三尺花如千葉芙蓉白色終歳不絶葉間生実如瓠掛房連累一房二十七八実或三十実大者如斗有皮厚包之曰椰衣皮中有核甚堅與膚肉皆堅着皮厚可半寸曰如雪味■而耳膚中空虚又有清漿升許美於蜜微有酒気曰椰酒蘓■詩美酒生林不待義言椰子中有自然之酒不待儀秋而作也■人毎以積椰代茶椰伐酒以■■客ト云ニ此椰子酒ノ真中ニ桃ノ形ノ如ク子有リ是ヲ椰心ト云廣東新語云椰心色白而耳在酒中大小不一冝以梹椰葉嚼之ト云ニ集鮮宋爽説中有白瓤形圖如枯萎上起細■ト云ニ人シタナリタルヲ破テ見ルニ中ニ酒見ヘス香気ハアリ椰心モ見ヘズ酒ナケレハ椰心育チカタレ心有レハ種テ生ス堅キ皮ヲ磿ハ美ク黒シテ細キ白筋アリ堅メ水呑或ハ酒器ニナトスル集鮮ニ毒ヲ呑バ沸揚ト云日本ニモ水飲ニスレトモ多ハ漆ヲ塗ル故役ニ立ス又海ヤシホトモ別種海椰子椰子ト云アリ形小シ漸ク外ノ大長二寸巾一寸余卵ノ如是モ外ニ大■ノ如皮包テ其中ニ堅キ殻アリ肉白ノ中虚ニナラズ堅実ニシテ酒ナシ是ハ蛮名コキンニヨト云外科ナトニ用ユ本条一名矮胡、名物法言、■■通雅酒樹澄確美書哥旲、東西洋考■実ノ方言ルスン、葉ヲ取織テ席ト為又■ニモ造皮ヲ縄ニ作新語ニ云リ紅■人爪哇ヲ咬■吧ト云元爪哇ノ名之初紅■人爪哇ニ至椰子多処ニテ其国ノ人ニ国名ヲ問トキ爪哇人椰子ノ名ヲ問カト思咬■吧ト答フ紅■人国名ト思爪哇ヲ其ヨリ咬■吧ト云然トモ元ハ椰子ノ名之附隶青田核和産ナシ、樹頭酒、是ハ貝多羅樹ノ実ヨリ取ル酒之註ニ貝樹ト云ハ木ノ名之和産シシズ唐デハ多羅樹、■譯名義集、ト云名義ニ此本ハ天竺ノ近所ニアリ高サ八九尺又四十九尺トモアリ又多羅樹杯三十余里■テアリト云此葉長廣ト云木ヲ貝多、■譯名義集
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
メタデータ提供者
名古屋大学附属図書館
資料種別
和古書
画像有無
カラー
コレクション
伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界
日本における近代植物学の祖といわれる伊藤圭介の稿本(手書き本)188冊を集めたもので、その中には、錦窠植物図説、採草叢書の他、錦窠魚譜、錦窠虫譜等があります。
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
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