漆樹科
引用
『漆樹科』(名古屋大学附属図書館所蔵)「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」収録(https://da.adm.thers.ac.jp/item/n002-20230901-05661)
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ID
M2005033015540019023
コレクション内カテゴリ
- 錦窠植物図説
書名
漆樹科
別タイトル / 旧書名
Vol. 034 漆樹科
巻次
034-087
本文言語
日本語
内容注記
日付、年代: 明治5年秋 1872, 西暦(キー年代): 1872
翻刻・翻訳
害ある故より然れとも近年は雌本よりも漆を取る其法樹皮を傷つけること前条の如く多くせず、五六寸間に一筋つつ片端へよせて傷つけ漆を取る、如此すれば樹の成長に妨なし、大樹は皮厚くして第一図の器にては傷つけ難き故に第七図の器機にて表皮を削り去り後掻鎌(かきがま)を用ゆ、ヤマウルシといふは山中自生の漆樹なり、花葉共に漆樹に甚似たり、然れとも漆液を出す事少き故に取りて業とするものなし、実は其形漆と異なり蝋を取るべし、蝋の部に弁ず、ツタウルシといふは蔓様にて他の/枝へ傷つける図/枝より漆を掻取る図/樹に纏(まとふ)繞す是亦液を出せどもヤマウルシよりは尚少し故に取者なし、漆の産所は東国に多く西国に少し、越前、大和吉野、岩代会津、羽前米沢、最上、山形、陸中南部、陸奥福岡、等名産なり、就中越前は古昔より漆を取事の業に精しく近年迄は何れの国も掻手は必越前の人を雇ひしなり、漆の上品なりは吉野を最上とす、羽後能代の春慶塗は其地の産を用れども、三年歴たる地漆る、其年取りたる吉野漆には劣れりと云、漆の価(ねだん)は品柄年柄によりて差等(ちがひ)ありと雖も、凡一円に目方三百五十匁より六百匁迄なり、一樽に凡八貫目を容れて売買す、材は木理(きめ)美にして諸細工物に用ゆへし、亦鰛(いはし)魚を捕る網の浮に用ゆに材は薪或は藩蘺(うき)となすのみ/漆実、縮図、同、自然形/ヤマウルシ実、自然形/同実葉、縮図、花は漆に似たり/蔓様鉤吻(つたうるし)、花は漆に似たり/器械図、甲・一、二、三/第一図、かき鎌、甲にて外皮へ傷を付、乙にて其中真へ亦一筋入る、第二図、漆を掻取る器、第三図、漆を掻溜る筒、第四図、竹をはめたるうき鎌、第五図、細き枝へ傷付る包丁、第六図、枝うるしを掻取る器、第七図、雌本大樹の外皮を削る鎌/四、六、七、五/明治五年秋、武田昌次撰、山崎董淦図
科目
ムクロジ目ウルシ科
人名
武田昌次
山崎薫洤
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
備考
下半分の続き
メタデータ提供者
名古屋大学附属図書館
資料種別
和古書
画像有無
カラー
コレクション
伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界
日本における近代植物学の祖といわれる伊藤圭介の稿本(手書き本)188冊を集めたもので、その中には、錦窠植物図説、採草叢書の他、錦窠魚譜、錦窠虫譜等があります。
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
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