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殼斗科 槲譜

引用
『殼斗科 槲譜』(名古屋大学附属図書館所蔵)「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」収録(https://da.adm.thers.ac.jp/item/n002-20230901-14247)
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ID
M2005033018493133529
コレクション内カテゴリ
  • 錦窠植物図説
書名
殼斗科 槲譜
別タイトル / 旧書名
Vol. 115 殼斗科 槲譜
巻次
115-018
本文言語
日本語
翻刻・翻訳
る也、薬用にすものハ側柏也、和名に児手柏といふ物也、一名をふたおもて又ハはり木とも云也、但漢種の柏ハ大木になるなり、児手柏ハ大木にならすしてされども側柏の類なり、今菴庭漢種一樹あり、児手柏にくらふれば少し違ひあり、檜に似て大木にハなりかたき木なり、比木西に向ふて枝を出す、樵夫山に入て若(モシ)方角を失すれハ比枝の向ふ方を見て東西を知るとなり、よつて土州にてハいりキといへり、万葉集十六巻に奈良山の児手柏のふた面にと読り、其葉両面ともに緑色にしてうら表なきか故也、されば万葉の児手かしはハ側柏なる事明なり、ふたをもの木ハ児の手に似す、されハかいでの事なるべしといふ説あれども従ひかたし、児の手と書しハ万葉集にして実ハ供手(クノテ)といふの転語也、かしはといふ事をよく解し得る時ハ分明たるべし、ふたおもの木も霜を負る時ハすへ葉ハ青くしてもとつ葉ハ色かゆるもの也、和名集に柏をかへとせしハふた面の児の手かしはとハ別物なるへき歟、如何となれば穿鑿の臆説なから檜を古へよりひのきと読めり、柏の葉松の身(ミキ)なるハ檜なりといふ説によつて誤る也、そのひの木といふものハ片面にして葉平に布て生するものなれば、是扁柏也、其檜といふ物ハ実ハ柏なれハ、和名にも漢音にて檜と呼しをくハゑと語転し、又かへと転語したるものにして柏をかへといふハひの木の事なるべし、扁柏ハひの木、又かへといふ木也としてよろし、いつれも常盤木にして落葉ハ夏季也、栢をかやと読人あれとも是ハかへの誤なり、摂州に栢梨と云地名あり、昔比地を左近衛府寄られたり、今も其地の利分を以て酒を造り十二月十九日仏名小夜に飲宴ある也、夫をかやなしの勧盃と云、クワイの反語カエなれハ全くひの木を檜として檜をすなハち柏としたるものと覚へらる、檜ハ和名びやくしんといふ木を以て是に当つよろし、されバ俗通とハ違へり、児手柏ハ漢名側柏也、ひの木
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
メタデータ提供者
名古屋大学附属図書館
資料種別
和古書
画像有無
カラー
コレクション

伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界

日本における近代植物学の祖といわれる伊藤圭介の稿本(手書き本)188冊を集めたもので、その中には、錦窠植物図説、採草叢書の他、錦窠魚譜、錦窠虫譜等があります。
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
コンテンツ(画像等)のライセンス
メタデータのライセンス
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