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薔薇科 桃譜

引用
『薔薇科 桃譜』(名古屋大学附属図書館所蔵)「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」収録(https://da.adm.thers.ac.jp/item/n002-20230901-06993)
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ID
M2005033016200021644
コレクション内カテゴリ
  • 錦窠植物図説
書名
薔薇科 桃譜
別タイトル / 旧書名
Vol. 045 薔薇科 桃譜
巻次
045-059
本文言語
日本語
翻刻・翻訳
此に植るに桃梨林檎葡萄柿栗等の菓木を以てし、業務の余暇親ら鋤鍬を執て之が耕耘培養を施し、日に其発育生長の状を視るの快なるや、恰も慈母の赤子を鞠育生長せ長せしむるの想ありて、酒池肉林管弦絲竹の楽も争でか之れに比するを得ん、然り而して生育年を重ね、春季復陽の好時節に至れば、桃花夭々として旭輝に映し、梨花淡々として露に禁へざるの状、実に梅花の香なきも亦以て桜花と妍を競ふに足る、其他林檎の如きも其花淡にして濃ならす、雅にして俗ならす、嬌媚濃に失する海棠の如きに比すれは、反て優美なるを覚ゆるなり、庭園若し善く此明霞雲を現出し、朝暮其間に逍遙せば、其快活なる、果して幾許ぞや、且つや花期既に去りて紅や白や枝を辞し、夏季炎熱の候に至れば緑葉繁生して日光を遮り三伏の酷暑を凌き、累々実を結ひて積年培養の労を報ゐ、其菓実の甘美なること市場にて購ひ物に百倍し、以て賓客に供すべく、以て食膳に子供すべきに至らは、其楽みまた幾千ぞや、果して此の如くんば、一家富裕にして児孫又他を羨望するの念なく、早起庭に出でゝ樹下を逍遙し、桃梨若くハ栗子(くり)を拾ふを以て無上の快楽となし、常に快活境裡に生長して自から諄厚方正の心を感得するに至るへし、実に菓樹栽培の利ハ民心を厚にし風化を翼成すと云ふも誣言に非さるなり、加ふるに食後園中に遊歩し、新鮮甘美の果実を喫し、為に身体の強壮を得ル、又甚た多シ、特に新地開発/総
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
備考
続き
メタデータ提供者
名古屋大学附属図書館
資料種別
和古書
画像有無
カラー
コレクション

伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界

日本における近代植物学の祖といわれる伊藤圭介の稿本(手書き本)188冊を集めたもので、その中には、錦窠植物図説、採草叢書の他、錦窠魚譜、錦窠虫譜等があります。
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
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