槭樹科

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楓糖説、尾張錦窠伊藤圭介清民訳、｛○地理全志云ニ、朱書｝カヘデ、世ニカヘデ類ト称スルモノトモミヂ類ト呼ブモノト稍区別アリト雖ドモモト同属ニシテ羅甸アセル、和蘭「アホルンボーム」ナリ、の属ハ許多ありて極めて有益の者にしてこの世に顕るゝもの三十種に下らす、中に就て北亜墨利加九種、欧羅巴十二種、日本に甚た美なるもの六種、其余ハ亜細亜の諸部に産す○此樹の材は（にて、訂正）器財の堅固にして能く久きに保つべき品には適セざれとも其緻（細、訂正）密にして琢磨するに殊に宜きを以て種々の飾をなすに甚た良なり○且抽斗（ヒキダシ）の器に甚た便なれとも多くは猟銃の床（ダイ）又床尾に之を用ひ、盒（ドース）及ひ器物の用と飾とを兼へきもの又多く、楽器を造る○カヘデの液に多量の砂糖質を含