山茶科　山茶譜

日本語

茶山花｛（サザンクワ）、朱書｝：小木の部にして葉は椿の小きことく、薄花は椿に似りて、花ひら薄く小くして八月より咲て極月迄あり、霜月能名花品々ありて見事、あらまし書凡五十種余有しと云ふなり、両面：赤千重中輪、九月より咲見事也、星両面：紅色千重中輪白星あり、白重：極よし、白二重小輪花形重よし、小かぢ：紅一重小輪、花形椿のことく強く五つに一つはうす巻有てよし、万葉咲：花形うるはしく大輪、薄葉さし大に■しく、ふせがう：白花一重中輪、花の心赤きやうに見ゆ也、香有て蘭奢のことく上々吉とす、口紅：白二重花形強く花のへり紅有、小輪、うづかう：中紅にして内にうづ巻有て見事也、水車：白紅葩（玉子色、訂正）にて一重小輪水車のことく、越後：玉子色、一重大輪、花形椿のことく香あり、楊貴妃：大輪一重、御くろ色見事、小川とも云ふ、糧々：一重小輪上々紅色、三段花：紅井、中輪椿の如く花ひらの中よりしべ出三段に咲也、瀉紅井：紅上々にして小輪薄赤き筋有、二重咲、しこばん：薄紅に花ひら多一重紫の不黄絞りあり、雪山：白雪八重しべよくしまり見事也、薄厚：紅しゆれて葩多く花ひら咲、乱切あり花ひらたひら、うづ巻：花二重白にて紅のうづを巻模様取也、禄敷見事、玉の井：花ひら多くことり上る如くに咲、白のふち也、上々紅井の色也、八重垣：花紫色、白の絞りありて二重大輪也、むら雲：花形うらにめくり花ひら厚く白の紅井、さらさ絞り見事也｛【花名集】、朱書｝／｛ササンクワ、朱書｝