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松柏科 松譜

引用
『松柏科 松譜』(名古屋大学附属図書館所蔵)「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」収録(https://da.adm.thers.ac.jp/item/n002-20230901-17278)
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ID
M2005033019545336960
コレクション内カテゴリ
  • 錦窠植物図説
書名
松柏科 松譜
別タイトル / 旧書名
Vol. 139 松柏科 松譜
巻次
139-183
本文言語
日本語
翻刻・翻訳
○【農工商雑誌 第二十二号】○松樹の功用、黒松、クロマツ又ヲマツト云フ。葉形針の如く一苞に二葉を出す、葉末殊に鋭なり、四時凋ます、幹皮は蒼黒色にして老ゆるに随ひ皺裂す、直幹昻聳勢へ甚離壮なり、材質ハ白質微紅にして頗る堅硬に、且脂気甚盛なり、此樹は植物帯第二帯中の主木たり、故に九州、四国より東亜は磐城、越中等に至る迄、温温暖なる地ハ如何なる土質の地と雖も之を産せさるハなし、但羽前、羽後、越後等の海岸にも亦人造林あり、効用は、棟梁、船艦、橋梁、器械らに用ふ、又樹ハ脂気多きを以て能く湿地に耐ふ、故に堤防、水道管等に用へて妙なり、且陶器を製するにハ此木の節瘤なきものを撰ひて薪材に供す、又脂液ハ之を製して種々の用に供すへし、赤松、アカマツ又メマツト云ふ、黒松と同しく一苞に二葉を出す、黒松に比すれハ葉末頗る柔軟なり、樹喬大を至すハ黒松譲らさるも順直にして柔婉の状あり、老樹に至りて根際軟々、黒松に類似するものあり、材質ハ白質微黄、堅■にして多く脂気を含有すれとも黒松に比すれハ工作ニ便なり、此木ハ第二帯より第三帯に跨りて生す、故に黒松に比すれハ較々寒地に耐ふ、且瘠地ニも亦能く生す、効用ハ黒松の如く極めて広くして戦艦、家屋、橋梁、器械、薪炭等、皆之を用ふへし、脂液も亦黒松と同しく程々の用に供す、又此樹林ニ蕈を生す、松茸是れなり
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
メタデータ提供者
名古屋大学附属図書館
資料種別
和古書
画像有無
カラー
コレクション

伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界

日本における近代植物学の祖といわれる伊藤圭介の稿本(手書き本)188冊を集めたもので、その中には、錦窠植物図説、採草叢書の他、錦窠魚譜、錦窠虫譜等があります。
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
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