松柏科

日本語

檜栢【集解】、かまくらいふき、いふきひやうしん、いふきミきあか、二色檜【通雅】、血栢【汝南圃史】、混栢【中山質問】、｛（潅）、朱書｝、時珍の説に松檜相半背栢檜也ト云物にして、相州鎌倉名産なり、樹高さ二三丈に至る、皮ハ杉に似て赤く、又木理の赤き故にミきあかの名あり、葉ハろうのに似たる葉とひりうひはに似たる葉と交り生し、葉先したれす、一種、とういふき、形状前条に似て唯りうもに似たる葉多く、ひりやうひはに似たる葉少なし、一種、いふき、葉の形状ひの木に似て細く密なり、一種、ちやほいふき、形状かまくらいふきに似て枝葉共に矮生なり、一種、サヒナ、荷蘭、コニヘリコス、羅甸、｛（潅）、朱書｝、近来蘭人持渡り、本邦に栽ゆ、葉の形檜栢に似て嫩葉ハかまくらいふきの如く、老すれハ杉に似て蘭方の医家此物を薬用す／イ十／｛【草木錦葉集　一】、朱書｝○鎌倉いぶきといふハ常のいぶきなり、葉少し太く木しまりて出来る、木立（たつ）かた○黒いぶき、木くろみあるかた○信州いぶき、葉細かにて木しまらず、立かた、這形二品あり、葉色少し悪し○唐いぶき、葉こまかにて木しまる、立形、這形二品あり○唐円栢（ゑんばく）、いぶきより葉ことの外太く、葉の色木の根子栢椙（びゃくしん）なり、いぶきの葉出るゆへか唐円栢といふ、又白き粉をかけたるごときゆへ霜ふりともいふ、立這二品あり、柏椙の類かいまだ改めず、同品にて○さびるあといふ白粉すくなく萌黄色の品、近頃渡る

岩崎灌園

朱書で(灌)