蕁麻科 楮栲譜
引用
『蕁麻科 楮栲譜』(名古屋大学附属図書館所蔵)「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」収録(https://da.adm.thers.ac.jp/item/n002-20230901-13301)
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ID
M2005033018262631942
コレクション内カテゴリ
- 錦窠植物図説
書名
蕁麻科 楮栲譜
別タイトル / 旧書名
Vol. 107 蕁麻科 楮栲譜
巻次
107-033
本文言語
日本語
翻刻・翻訳
楮、一名穀、音媾亦作構、穀桑、郷名カヂ、{和名加知、朱書}●別録日楮実生少室山所在有之、八月九月采実、日乾四十日成●弘景日此即今構樹也、南人呼穀紙亦為楮紙、武陵人作穀皮衣、甚堅好●恭日此有二種、一種皮有斑花文、謂之斑穀、今人用皮為冠者、一種皮白無花枝葉大相類、但取其葉似葡萄葉而作弁有子者為佳、其実初夏生大如弾丸青緑色、至六七月漸深紅色乃成熟、八九月采浸水去皮穣取中子、段成式酉陽雑爼云穀田久廃必生構、葉有弁曰楮無曰構、陸氏詩楚云江南人績其皮以為布、又擣以為紙、長数丈光沢甚好、又食其嫩芽以当菜茹、今楮紙用之最博、楮布不見有之、医方但貴楮、実余亦稀用●大明曰皮斑者是楮皮、白者是穀●時珍日按許慎説文言楮穀乃一種也、不必分別、惟弁雌雄耳、雄者皮斑而葉無椏、又三月開花成長穂如椰花状不結実、歉年人采花食之、雌者皮白而葉有椏、又開砕花結実如楊梅、半熟時水橾去子蜜煎作果食、二種樹并易生、葉多渋毛、南人剥皮擣煮造紙、亦緝練為布不堅易朽、裴淵広州記云蛮夷取穀皮熟槌為掲裹罽布以擬毡甚煖也、其木腐後生菌耳味甚佳好●【大和本草】曰楮紙ヲ漉ク木也、一名カウソ、一名カヂノ木、猶其種類アリ、紙ハ四民共ニ日用ノ物ナリ、四木ノ内民用ニ利アルコト桑ニ次クリ、本邦ノ内諸州ニ各製スル者其良否厚薄広狭長短不同、名産多シ、朝鮮ノ製ハ本邦ノ産ニ似テツヨシ、中夏ノ紙ハ脆弱也、王羲之ガ蘭亭記ヲ日本ノ繭紙ニ書シト中華ノ書ニ云ルハ陸奥紙ナルベシ、日本ノ製ハ異邦ノ産ニマサリテ堅強ナリ、旧事本記ニ穀(カウソ)ヲウヘテ白幣帛(ニギテ)ヲ作ラシムルコトヲ云ヘリ△和品ガンヒ、又山カゴト云、山楮ナリ、小木也、其木モ皮モ桜ニ似タリ、葉ハギニ似テ小也、四月ニ葉ヲ生ズ、枝長シ、高数尺ニ過ズ、深山ニアリ、花ハハギノ花ニ似テ黄也、夏ノ末ニサク、皮ヲ剥テ楮ノ如クニ煮テ紙ヲスク、恰モ鳥ノ子紙ノ如ク堅シテツヨシ、色少シ褐色也、虫クハズ、誤字アレハケヅリ取テ紙不破コト鳥ノ子紙ノ如シ●詩経名物弁解、其下維穀【小雅鶴鳴章】、無集于穀【小雅黄鳥章】、朱註穀一名楮悪木也△和名カヂ又ノ名ハカウゾ、葉有弁(キレ)曰楮無弁曰構皮斑者是楮皮白者是穀ノ両説多識編ナドニ載タリ、畢竟楮構ノ名通用スベシ、本邦ニモ種類多、其木ノ性ニヨツテ紙ヲ漉テ強弱美悪ノ異アルナリ、陸田カ埤雅二穀ハ善也、悪木謂之穀則甘草謂之大苦之類也ト云ヘリ、穀ノ紙ニ製シ民用ニ利アル、悪木ト名クベカラス、蓋シ古ヘハ紙ナク穀ノ民ニ大益アルコトヲ知ラズ、故ニ直ニサシテ悪木ト云ナルベシ●一本堂薬選ニコレヲノセス
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
メタデータ提供者
名古屋大学附属図書館
資料種別
和古書
画像有無
カラー
コレクション
伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界
日本における近代植物学の祖といわれる伊藤圭介の稿本(手書き本)188冊を集めたもので、その中には、錦窠植物図説、採草叢書の他、錦窠魚譜、錦窠虫譜等があります。
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
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