寄生科

日本語

一種、えのきのやとりき、｛（潅）、朱書｝、生する形加条木に粘着すること桑寄生と同くして、青色なり、実もまた同し、桑寄生の集解に諸木に生する物といへるものなり、一種、つけまつ、桑寄生の集解に松上の物と云此物なり、遠州に多く、赤松に多く黒松に少く、此もの松樹に粘着し、別に根を生し枝をまとひ、節よりも根を生す、葉ハ黄楊に似て長く厚し、深緑色にして光沢あり、円葉対生し、夏月筒様の紅花を開く、形蔦羅の花の如し、先き四弁に分り、葉四時ともにありて凋ます、一種、形状前条にて葉大にして、女貞の葉の如く、花（の、抹消）前種の如し、一種、あすなろうのやとりき、生する形桑寄生と同しく、樹より生し、淡紅白色にして、枝の先に淡紅の星あり、一種、ちやうつのき、てうつのき、生する形前種に似て青色、又桑寄生に似て葉なし、此物桧に多く生す、保行、ほよ、万葉巻十八に、あしひきの山の木末の保与とよみたり、順抄に寄生一名寓生、注に和名夜止里木、一名保夜、輔仁和名に桑上寄生、和名久波乃岐乃保也、是国史草木昆虫攷巻之六、医方書にいふ羊児藤なり、くはのきのほや、｛【動植名彙】、朱書｝、本和上五十二、桑上寄生、久波乃岐乃保也、和伝同／｛ヤ廿一、朱書｝