蔦科

日本語

ヤシヤビシヤク、乙未本草会目録ニ図説出シ置タリ、｛可止、朱書｝、日光采薬記云、ヤシヤビシヤク、木上ニ寄生ス、日光及薩州、加州、土州、筑州并ニコレアリ、一名天梅、又テンリウバイト云、葉キヨヒドリゼウズノ如シ、夏月葉間ニ花アリ、白色五弁、恰モ梅ノ如シ、実色訛赤シ、長五分許、刺アリテ蒼耳実ニ似タリ、味酸シ、和方ニ実ヲ通利ノ剤ニ用ユ、鄭漁仲爾雅ヲ注ス云、蔦樹上寄生木也、有二種、一種葉円、名蔦ト、即此ナリ、詩ノ蔦ハ諸木ノ寄生、此ト同シカラズ／十三、ヤシヤビシヤク／ヤシヤビシヤク、漢名不詳、深山朽木穴中生、初春開白花、結小実、色青而有小刺、効偖病、【陸奥国磐城名（産、訂正）勝略記】／一種、やしやひしやく〈日光〉、てんはい、てんかうはい〈加州〉、しやういたとり、｛（灌）、朱書｝、此品、やとりきといへとも、寄生にあらす、野州日光山に多し、又諸州にもあり、朽木のうろに生す、前種の寄生と異なり、葉ハ山檾樹に似て小く、又きひよとりしゆしとにも似たり、又牝羊児苗の葉に似て厚く枝葉ともに互生し、夏月五弁の白花を開く、形梅花に似たり、実小き円く長き五分許りにして、毛刺あり、形状蒼耳の如く、熟して赤色、味ひ酸く、蘭山ハ鄭樵爾雅註の蔦に充つ