合歓譜

日本語

この歌は万葉巻八に載しつる紀の女郎の歌也、また六帖にかたみのかうか花にのみともよみたり、新六帖光〓の歌に山ふかみいつよりねふと名をかへてかうかの木には人まとふらん、按に万葉巻八に吾妹子かたみのねむとはやくよみたり、合歓に似て黄花なるものあり、むかし琉球より来る今薩摩府学園中にあり云是金合歓方言ハリ子ム、ねむのき、合歓木をよめり、万葉巻八に夜恋（ヨルハコヒ）宿合歓（ヌル子ム）木花晝者咲（ヒルハサク）輔仁和名に祢布利の木と注し順抄にも立成を引て睡樹を注したり六帖にかうかといへる題に晝はさき夜は恋ぬるねむりのき君のみみむやわけさへみよ｛【国史草木昆虫考】、朱書｝／合歓葉、子ムノキハ巻之九夜合樹條ニ詳ナリ、【救荒野譜啓蒙】／○合歓木（カツクワンボク）睡木歓或作昬杜句云合昏尚知時也、【下學集】／通名、ねふのき、方名、がうか、ねぼ、ねぶた、漢名、合歓、幹：幹圍四五尺ナルモ高二三丈ニ過サル者多シ外皮灰白色、枝：枝條柔軟四出シテ微垂ス、葉：再重複葉ナリ、其一葉ノ形楕圓大サ三分許雨々對生ス、昏夜相合シテ眠ルカ如シ、旦日漸ク開ク、花：夏月枝頭ニ花ヲ開ク、数蔕攅生シテ傘形ヲナス、其花糸｛【日本樹木誌略】、朱書｝