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山茶科

引用
『山茶科』(名古屋大学附属図書館所蔵)「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」収録(https://da.adm.thers.ac.jp/item/n002-20230901-02454)
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ID
M2005033014534312732
コレクション内カテゴリ
  • 錦窠植物図説
書名
山茶科
別タイトル / 旧書名
Vol. 003 山茶科
巻次
003-041
本文言語
日本語
翻刻・翻訳
(の花のとよめるは、抹消)のことなるへしこと毒草部に見へたる、茵芋ならん、高さ四五寸斗久しきは六七尺にもなりぬ葉もつこくに似て長く厚し、葉茎赤みあり、冬枯には梢に穂をなす、其穂に正二月の頃白花開く、蒂茶色にて実あり、熟すれはいと愛すへし、深山に生するは実なし、庭に植て翫ふへし、又奥山のさかきとは清浄の義をとる也、柃字和名抄に比佐加伎とよめるをもて、比は美と通る例といへと、字書云柃即丁切音零木名可以染物新撰字鏡に即丁反丹有窓衣乃木と見へて大に異也、又度会神宮十二月晦の夜小内人等か花賢木とて賢木と志伎美との二物を用るは何れの頃よりにや、後世仏に奠る志伎美を花とよふをもて無識の小内人此二物を用ひしか正しもとて等閑になをし遂に例のことくなりたるなるへし、榊に雌雄の二木あるをしらさりしならん、雌木は白花にて実をなす、是花賢木実賢木といふ也、是を誤れるとおほゆ、度会神宮市中に十二月下旬より仏事をなさす、仏へ供物をすよて志伎美を売来(■、訂正)らす、然るに晦の夜上世是を祭事に用ふへきや、誤なることたれしもおもふへし、祭事公事に用ふへからさることはもとよりなるは高田宗門には志伎美を用ひす、松を用ひて花とも花松ともいへり、聖人の御歌に、ねかはくは松を榊にさしかへて幾千代まても君を祈らんとよませいふと、或人語りき我国神に花を奠ることは伊弉冊尊神去いひて其神の魂を祭るに、花時は花をもて祭奉ると見へたるのみにて上古はなきこと也、檀美者々木は常葉にて香もなけれは榊のなき邦は佐加木の名をかりて用ふるはたへ也、莽草の説はいともいとも教か云也けり
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
メタデータ提供者
名古屋大学附属図書館
資料種別
和古書
画像有無
カラー
コレクション

伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界

日本における近代植物学の祖といわれる伊藤圭介の稿本(手書き本)188冊を集めたもので、その中には、錦窠植物図説、採草叢書の他、錦窠魚譜、錦窠虫譜等があります。
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
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メタデータのライセンス
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