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瑞香科

引用
『瑞香科』(名古屋大学附属図書館所蔵)「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」収録(https://da.adm.thers.ac.jp/item/n002-20230901-12316)
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ID
M2005033018032330955
コレクション内カテゴリ
  • 錦窠植物図説
書名
瑞香科
別タイトル / 旧書名
Vol. 098 瑞香科
巻次
098-118
本文言語
日本語
翻刻・翻訳
するも射利を目的とする奸徒ハ兎も角も、尚ほ依然として所謂有志者なるものゝ起るを聞かず、維新前管下陸中国山田は玫瑰花を以て年貢と定め、陸前国仙台の産出も夥しと云ふに係(かか)はらず、今に其染料供用の途開けざるハ実に慨嘆に堪へざる也、此他奥羽諸県に於て未だ其需用の盛なるを聞かず、近年宮城、山形等にて玫瑰根の給を秋田に仰(あほ)ぎ以て染料に供用するハ、蓋し人の其海辺出生を発見せざるに坐するにある歟、概して曰(い)へば玫瑰根の需用供給は共に秋田県内に盛んにして隣県は稀れなるが如し、予思ふに玫瑰の性たる瘠地に自生するものなれば、畑地にハ成長せさるべし、或人其花を賞翫するか為に之を取て庭前に移植せしに、生活を得ずとハ此故ならん、総べて瘠薄の地、概ね海浜砂地に繁茂するものなるが故に、地の東西を問はず、気候の寒暖に関せず、何処にても蕃殖するを得るは容易なるべし、且別段の培養を要せずして自然に生長するものなれば其入費を仰がすして可なり、去れども曽て伝聞する所によれば、北海道函館辺に生せる玫瑰は魚汁の土中に侵入するに因て大に生長の幇助を得、高さ数尺に及ひ、樹根四方に蔓延すと云へるを以て見れば、培養を施すの利益あるハ自ら昭々たり、若果して培養を行ひ、其濫伐を戒しめ勉めて蕃殖を謀らば、中国、西国随処に叢生するに至るや必せり矣、世人ハ未だ其功用利益を知悉せざれば需用の薄きは勿論なれとも、憂世諸君にして其
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
メタデータ提供者
名古屋大学附属図書館
資料種別
和古書
画像有無
カラー
コレクション

伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界

日本における近代植物学の祖といわれる伊藤圭介の稿本(手書き本)188冊を集めたもので、その中には、錦窠植物図説、採草叢書の他、錦窠魚譜、錦窠虫譜等があります。
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
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メタデータのライセンス
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