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槭樹科

引用
『槭樹科』(名古屋大学附属図書館所蔵)「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」収録(https://da.adm.thers.ac.jp/item/n002-20230901-05400)
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ID
M2005033015490018506
コレクション内カテゴリ
  • 錦窠植物図説
書名
槭樹科
別タイトル / 旧書名
Vol. 032 槭樹科
巻次
032-074
本文言語
日本語
翻刻・翻訳
楓樹の津液を摘出せんにハ早春未だ萌芽せざるに方て昼間暖和にして晴、夜寒冷なる時ハ、即ち我彼岸の頃、津液の流通最も迅速なるが故に此時に方て成るべく丈ケ楓樹の巨大なる者を撰み、直径一寸許の大錐にて深さ一寸許の孔を斜めに穿ち、但し木質に穿入せざるを要す、其孔口を下方に傾け、津液の流出に便ならしめ而して鍍銀(めっき)したる鉄葉にて直径一寸、長サ二三寸許の尖鋭なる捲鑿(まるのみ)状の管を製して之を孔口に挿入し、而して管下に桶を置くときハ其津液ハ管を伝ふて桶内に流下すべし、又一法ハ捲鑿を以て長さ二三寸許、幅隘き匣状(はこなり)の溝を斜めに穿ち、其下端に鉄管を挿入するも可なり、総て津液を滴出したる後ハ、其孔径に適したる木栓を打込み栓頭をして樹皮と平等ならしむるときハ、樹皮生長して速やかに其缺疵を覆ふものなり、楓樹の大なる者ハ一季に数孔を穿つも、其扱方精密なる時ハ樹の生力に害なしと雖も屡々亜米利加土人の為す如く、斧を以て斜めに樹の半径を缺傷するときハ忽ち其樹を枯死せしむるに至るべし、扨て其桶に流下したる津液を他の桶に移し、日々砂糖製造所に運ひ、之を滾騰し砂糖を製する事、甘蔗を以て之を製するの法に異なることなし、右の如く滴出したる津液を滾騰する前に小許の石灰水を加ふるときハ、津液の泡醸を防き、且糖蜜の結晶を助くる者なり、又楓樹の巨大なる者ハ一日に二十四ガルロン、我四斗九升九合余に当る
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
メタデータ提供者
名古屋大学附属図書館
資料種別
和古書
画像有無
カラー
コレクション

伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界

日本における近代植物学の祖といわれる伊藤圭介の稿本(手書き本)188冊を集めたもので、その中には、錦窠植物図説、採草叢書の他、錦窠魚譜、錦窠虫譜等があります。
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
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メタデータのライセンス
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