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槭樹科

引用
『槭樹科』(名古屋大学附属図書館所蔵)「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」収録(https://da.adm.thers.ac.jp/item/n002-20230901-05394)
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ID
M2005033015485418494
コレクション内カテゴリ
  • 錦窠植物図説
書名
槭樹科
別タイトル / 旧書名
Vol. 032 槭樹科
巻次
032-068
本文言語
日本語
翻刻・翻訳
他に比例して詳に述ふるに道なし、因て泰西人の諸説に基き分折鑑定の成果に拠つて其大略を詳論すること左の如し、槭樹液中に糖分を含むの多寡ハ甘蔗、蘆粟、糖菜と同一にして各地風土、気候によりて差異あるハ素より論を俟たす、而して北亜美利加、加拿多(カナタ)地方に於てハ往古より該樹液を取りて白下糖となして以て食用に供せり、爾来此法に倣ひ傍各地にて槭糖を製するもの頗る多きに至れり、現今槭糖を製するは米国を以て最多とす、殊に該地は槭樹最も多く蕃茂するにより、農家毎に要する所の砂糖ハ皆此より糖を製するを以て慣習とす、其液汁より糖ヲ得るの割合ハ凡そ十二斤の液汁あれハ以て一斤の白下を得へし、一千八百七十五年米国大博覧会の報告によりて推究するに、北亜美利加ハ槭樹より砂糖を製するもの最も盛んなり、該場に陳列せし品は原質及ひ製造所の写真を以てせり、蓋し其糖業盛大の状を広告せんが為に出品せしものと見へたり、槭液中に含む糖分の量は概ね北亜美利加を以て最も多量の地方とす、其割合液汁百分中に含む糖分八五を以て平均の量とす、欧羅巴にてハ之に異なりて僅に百分の一二に過きす、是米国に於て槭糖の製造盛なる所なり、此比例によつて山形県の製糖量を推究せんとすれとも、液汁は升量、製糖は重量なれハ精細に比例するを得す、然れとも概算するに凡そ液汁百分中に含む糖分四乃至五に下らさる可し、是に因て之を観れは、米国の槭樹汁に含む量に比較すれハ百分中四〇の差を生し、又之を欧羅巴に比すれハ糖分の多きこと三三なり、北海道ハ到る処原野に槭樹を見さるの地なしと聞く、因て該地を指して我邦槭糖を製すへき至適の地と称して可なり、嘗て開拓使の/三
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
メタデータ提供者
名古屋大学附属図書館
資料種別
和古書
画像有無
カラー
コレクション

伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界

日本における近代植物学の祖といわれる伊藤圭介の稿本(手書き本)188冊を集めたもので、その中には、錦窠植物図説、採草叢書の他、錦窠魚譜、錦窠虫譜等があります。
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
コンテンツ(画像等)のライセンス
メタデータのライセンス
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