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引用
『雑』(名古屋大学附属図書館所蔵)「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」収録(https://da.adm.thers.ac.jp/item/n002-20230901-01744)
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ID
M2005033014400511070
コレクション内カテゴリ
  • 錦窠蟲譜
書名
別タイトル / 旧書名
Vol. 007 雑
巻次
007-023
本文言語
日本語
翻刻・翻訳
害ならんかと想像すれとも其病因を詳にせす云々、是に於て農務局員練木喜三郎、小野孫三郎と共にこれが検査に従事し、其全く蛆害なることを発見せり、因て茲に同人の実験せし図説を掲く、先酒精に浸したる柞蚕を検するに、全身腐敗して皮膚上に六個の黒斑あり、一斑毎に一小卵の附着せるを見る、其状図中(イ)の如し、而して其体中に六蛆の潜伏せるあり、其状(ハ)の如し、因て其卵を顕微鏡に照すに、形(ロ)の如くにして一小孔あり、卵側の皮膚上にも一小孔を見る、されば此卵ハ即蝿の来りて産み附たるものにして、卵上の小孔ハ、即蛆の孵化して出てたる跡、卵側の小孔ハ此蛆の体中に喰ひ入りたる痕(あと)とす、又該病蚕の体液を検するに、脂肪皆分解して血液中に混せること猶家蚕の蛆害に罹りて膿蚕となれる物と一般復他に異状あるを見ず、次に其繭を検するに、皆蛆害に罹りて腐敗し、皮膚上に小卵あること前の如し、因りて該病ハ全く蛆なることを発見し、其所以を告げ、且被害の柞蚕ハすべて之を焼却して後害を除くべきの法を授けぬ、是誠に偶然の発見にして、未家蚕に於て見さる所なれとも、蛆の生するハ蝿の所為(わざ)にして、桑質等の故にあらざることハ此一事にても既に明ならん、さて、家蚕の体中に侵入する所の蛆も果してこれと同様なるや否ハ、他日実験の上ならでハ断言なし難しといへとも
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
メタデータ提供者
名古屋大学附属図書館
資料種別
和古書
画像有無
カラー
コレクション

伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界

日本における近代植物学の祖といわれる伊藤圭介の稿本(手書き本)188冊を集めたもので、その中には、錦窠植物図説、採草叢書の他、錦窠魚譜、錦窠虫譜等があります。
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
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