雑纂

日本語

天門冬、すべるくさ【延喜式】、すまろくさ【和名抄】、はうかつら、すきかつら、アスバラキスピノシユス、阿蘭、｛（潅）、朱書｝、春月宿根より生す、葉は杜松、はいまつ、或ハ杉の葉に似て細く、一節に二三葉対生し、茎蔓を引、根に近き処に逆刺あり、蔓一丈余、木上を纏ふ、葉間に小白花を開き、小円子を結ふ、南燭、なんてん、子の大さにて白色なり、根の形萱草に似て白色、指の大さ、長さ二三寸、味ひ苦し、掘採て蒸て皮と心を去り薬用す、一種、特生の物、特生の物あり、蔓をなさす、一根叢生す、これ備急本草の漢州天門冬なり／○天門冬、海浜砂地ノ者肥大ニシテ殊に佳シ、【豆州志稿】