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楊柳科 デロ楊譜

引用
『楊柳科 デロ楊譜』(名古屋大学附属図書館所蔵)「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」収録(https://da.adm.thers.ac.jp/item/n002-20230901-16088)
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ID
M2005033019325935770
コレクション内カテゴリ
  • 錦窠植物図説
書名
楊柳科 デロ楊譜
別タイトル / 旧書名
Vol. 125 楊柳科 デロ楊譜
巻次
125-093
本文言語
日本語
翻刻・翻訳
○棉樹説、古来木綿ノ名アリト雖モ其実草綿ノミ、余未タ真ノ木綿ナルモノヲ見シコトアラサリキ、先年旧郡上邸内、今青山新葬地、ニ棉樹アルヲ聞キ就テ其樹ヲ熟視シ、邸吏ニ就テ其綿ヲ請ヒ且其成熟及其採収等ノ景况ヲ聴ケリ、邸吏ハ現ニ此木綿ヲ他ノ草綿ニ交ヘテ織リタル者ヲ示シタリキ、然レトモ果シテ邸吏ノ説ノ如クナレハ、唯奇品ト為スヘクシテ収利ノ為メノミ之ヲ栽培スルモ其益ナキカ如クナリシヲ、以テ爾後別ニ意ヲ注カサリシ、先頃東京日々新聞ヲ一読スルニ、秋田県勧業月報、カトロ樹採綿ノ一項アリ、其文ヲ熟読スルニ、青山ノ棉樹ト同種ナルカ如キモ稍異ナル所アリ、果シテ其説ノ如クナレハ、縦ヒ採綿ノ為メニハ栽培スヘキ価ナカラシムルモ、之ヲ山林ニ培養シ、其綿ヲ以テ之レカ副産トナサハ其益蓋シ少々ナラサル者アラントス、故ニ先ツ該月報ノ全文ヲ掲ケ、次ニ青山ノ棉樹ニ就テ聞見セシ所ヲ陳シ、諸君ノ一粲ニ供セントス、秋田県勧業月報鹿角郡カトロ樹採棉の説、此樹は方言カドロと唱へ、木膚は青桐に似て少々色黒ク、葉ハ梨に類す、花期ハ五月初旬、一房に数多の小白花ヲ開く、其房は長さ通常六七寸にして顆粒凡そ三十六七を結ふ、其状宛なから葡萄に彷彿たり、而もして秋気二百十日を過くるに至れは顆実漸く熟し、表皮四片に分裂して綿を吹出する、より遠く之を望むときハ其状恰も雲烟の樹上を覆ふに似たれとも、既に此観ヲ呈するに至るときハ最早此綿を採状するの術に難し、何となれは其質軽浮なるより一朝微風にも触るれは忽ち飛散して枝上亦一の綿影を留めざるによりて也、斯を以て本年甚た開顆の期節に達せさるに際し、早く茎房を摘採して莚の上に列布し紗烔
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
メタデータ提供者
名古屋大学附属図書館
資料種別
和古書
画像有無
カラー
コレクション

伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界

日本における近代植物学の祖といわれる伊藤圭介の稿本(手書き本)188冊を集めたもので、その中には、錦窠植物図説、採草叢書の他、錦窠魚譜、錦窠虫譜等があります。
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
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