茅荑科

日本語

の橡ハ吉服なれは橡に吉凶の謂なし、染地の有紋無文にてもはら差別こそあれ、其物茜を入るを橡斗に■るにて尚差別す、外に考あり、錫紵桓武延暦八年十二月皇太后崩、天皇服錫紵、令義解云錫紵細布、即用浅黒色也、又天智紀に云素服し■を麻物御衣と訓をり、是又紵布の御服にして臣鹿の藤衣なるへし、紀の通證にミへたり、或云、橡は鈍色に混すといふ説いろいろ答云、鈍色ハ墨に縹を加へて染る也、重服ハ墨勝にする■服■次第に藍を勝様にして色を分る也、諸書に青鈍といふ是なり、鈍にするに必墨をましへて染ることにて常の花田ハ薄濃（ウスコ）共に藍斗也、■■にハ同し色にミゆれと全く染る貝の不同吉凶混をさることなり、その墨のかちたる鈍色に橡に似る故につひに混用ふることになりたるへし、故実は■草にて染るを鈍色といふ、勿論墨を入るゝ事軽重の服に■ふなり、つゆくさハ水をかくれは即きえ■るゝ故にその■なく墓なきにとる、或人云、諸装束書中に白橡に二様あり、赤白の橡といふハ赤色の事、青橡といふハ青色の事を云、共に橡は入れされども此名をうるは心得すといえり、按に管見抄にこの橡衣を着しぬれは身らこととなしといひ習はれりとあり、万葉巻七に「橡の衣はし人

「伊藤圭介」の朱印