樟科 桂譜
引用
『樟科 桂譜』(名古屋大学附属図書館所蔵)「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」収録(https://da.adm.thers.ac.jp/item/n002-20230901-11870)
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ID
M2005033017540530509
コレクション内カテゴリ
- 錦窠植物図説
書名
樟科 桂譜
別タイトル / 旧書名
Vol. 094 樟科 桂譜
巻次
094-028
本文言語
日本語
翻刻・翻訳
是日本人所称也、桂心也、カラノ桂心ハ肉桂ノ外ノ粗皮ト内ノ薄皮トヲ去リテ其中心ヲ用テ中桂ト云、又桂心ト云ヲ日本人誤テ天竺桂ヲ桂心ト云、和方ニ用タル桂心ハ皆天竺桂ナリ△官桂ハ肉桂ノ性ヨキヲ云、凡薬名ニ官ノ字ヲ附タルハ公儀ノ貢物ニナル、性ヨキヲ云、官桂官粉官硼砂等是也△酉陽雑俎続集曰、大凡木脈皆一脊唯桂葉三脊〓葜亦三脊、今按ルニ葉ニ三ノタテスヂアルヲ云、他木ハ皆中ニ一スヂアリ、今桂葉ヲ試ルニ三脊アリ、日本桂皮厚ヲ為薬用ユベシ●用薬須知曰、肉桂漢ヨリ来ル、東京(トンキン)、交趾(コウチ)、阿港(アマカワ)、虵吧(ジヤワ)等アリ、東京ヲ上トス、但品類甚多シ、皮厚ク辛辣子(タヽカラタ)バラザルモノ真ナリ、辛トイヘ凡ネバルモノハ真ニアラス、桂多クハ木蓮(モクレンケ)、玉蘭及(ヲホヤマレンケ)、辛夷(コブシ)等ノ皮ヲ雑来択ビ用ユベシ、和ニモ二三種アリ、然トモ漢ノモノニ不及、土地異ナルニヨルカ、葉脊ニ三縦紋(タテスヂ)アルモノ真也、其條脈多キモノハ木蘭皮下品ノ桂也、漢土ニハ栢葉(コノテカシハニタル)ノ桂アリ、菌桂(タケノハニニタル)アリ、木蘭ノ桂アリ、枇杷葉ノ桂アリ、日本所在ノモノハ菌桂(タケノハ)ナリ、枇杷葉ノ桂及■桂(モタセイ)ト云ハ皆木樨(ゼイ)ナリ、非肉桂之類、以香気似桂有桂之名耳●一本堂薬選曰、凡撰桂不拘枝條之皮身幹之皮及皮之厚薄、惟采味辛甘有香気稍烈者為佳、用時刮去外面甲錯粗皮取裡裏色紫多脂処任使、若其紫脂処味不辛甘及雖稍辛甘亦有可悪之気味、渋而浅薄者皆不堪用、且不可拘旧説泥皮之厚薄、非必皮厚者味厚薄者味薄雖薄皮而味厚者可用、如今海舶所載来呼交趾桂及東京桂是也、厚皮而味薄者間亦有之、如今称松浦桂心者決不可用、此邦亦有但少絶品耳、弁正、桂即桂之皮也、或枝或幹或厚或薄皆可混用、総謂之桂、又称桂枝以予観之不如、直称桂皮之尤当也、竊思古之伐桂也、斫其枝條取皮用之、故謂之桂枝、後世人稠用広采枝條而不足故、至連木幹而伐之、於是始以其本幹厚皮切如乾肉者、呼為肉桂遂至牽合単字桂、謬為肉桂、分嫩小枝條之皮為桂枝、可謂誤矣、蓋桂桂枝肉桂桂心官桂柳桂板桂皆是同一物、而因美悪性力有優劣耳、李時珍之本草綱目所引惟蘇恭陳蔵器二説為頗得其要也、可■按馬其余諸説不可適従、霊枢初称桂心、心字為大不当、何者心即中心也、剥采枝條之皮、其中心呼骨可葉厺者謂之心也雖本幹之骨亦同此是葉骨粗惡無味固不可用今謂皮之裡靣為心者何哉此其命字之不當也艸有燈心此其草心可以引火之処謂之心若其草皮裡靣為心則草皮裡靣不可引火何得以是為燭心乎既知草皮裡靣不可呼心則桂枝皮之裡靣亦不可呼心也不俟辨而彰彰矣其他呼心者亦皆謂物之中心也如天■冬心■■冬心類也
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
メタデータ提供者
名古屋大学附属図書館
資料種別
和古書
画像有無
カラー
コレクション
伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界
日本における近代植物学の祖といわれる伊藤圭介の稿本(手書き本)188冊を集めたもので、その中には、錦窠植物図説、採草叢書の他、錦窠魚譜、錦窠虫譜等があります。
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
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