柿樹科 柿譜
引用
『柿樹科 柿譜』(名古屋大学附属図書館所蔵)「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」収録(https://da.adm.thers.ac.jp/item/n002-20230901-10650)
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ID
M2005033017314628881
コレクション内カテゴリ
- 錦窠植物図説
書名
柿樹科 柿譜
別タイトル / 旧書名
Vol. 081 柿樹科 柿譜
巻次
081-070
本文言語
日本語
翻刻・翻訳
柿、郷名カキ、{和名賀岐、朱書}、音、滓諧声●頌曰、柿、南北皆有之、其種亦多、紅柿所在皆有、黄柿生汴洛諸州、朱柿出華山、似紅柿而円小、皮薄可愛、味更甘珍、椑柿、色青可生啖、諸柿食之、皆美而益人、又有一種小柿、謂之軟棗、俗呼為牛奶柿、世伝柿有七絶、一多寿、二多陰、三無烏巣、四無虫蠹、五霜葉可玩、六嘉実、七落葉肥滑可以臨書也、●宗奭曰、柿有数種、著蓋柿于蒂下別有一重、又有牛心柿状如牛心、蒸餅柿状如市売蒸餅、■州朱柿小而深紅、塔柿大于諸柿、去皮挂木上、風日乾之、佳火乾者味不甚佳、其生者可以温水養去渋味也●時珍曰、柿高樹大葉円而光沢、四月開小花黄白色、結実青緑色、八九月乃熟、生柿置器中自紅者、謂之烘柿、日乾者謂之白柿、火乾者謂之烏柿、水浸蔵者謂之醂柿、其核形扁状、如木龞子仁而堅梗、其根甚固謂之柿盤、按事類合璧云、柿朱果也、大者如楪八稜梢扁、其次如拳小或如雞子、鴨子、牛心、鹿心之状、一種小而如折二銭者謂之猴棗、皆以核少者為佳、烘柿●時珍曰、烘柿、非謂火烘也、即青緑之柿、収置器中、自然紅熟如烘成、渋味尽去、其甘如蜜、欧陽修帰田録言、襄鄧人以榠樝、或榲桲、或橘葉于中則熟亦不必●大和本草曰、其類尤多シ、其形方アリ、円アリ、長アリ、扁(ヒラキ)アリ、大小アリ、本草所載ノ諸品与本邦所在不同、不可牽合、本邦ニ木練(コネリ)アリ、木淡(キセハシ)アリ、渋柿アリ、椑(マシツ)アリ、諸州ニ竒品多シ、京都ノ木練(コネリ)ヲ上品トス、大和ノ御所ノ邑ヨリ多出ツ、故ニ御所ノ柿ト云フ、是亦木練ノ佳品也、諸州ニモ有之、然トモ山州、和州ノ産ニ不及、其形皆方也、一種コネリニ似テ扁ク味渋ツテ不好アリ、中華ニハ南方ニ茘枝アリテ生ナルヲ佳果ノ上品トス、本邦ニハ京都ノ木練ヲ以テ諸果ノ上品トスベシ、其次梨子甜瓜ノ好品ヲ佳果トスヘシ△木練ニ非ス、味甘ク早キヲ木淡(キザハシ)ト云、数品アリ、其内ニ味甚美ナルアリ、其形数品アリ△渋ガキハ霜後爛熟スレハ甘シ、未熟ノ時大ナル柿ノ皮ヲケヅリ去テ、日ニ干シタル味ヨシ、生干(ビ)ナレハ痰ヲ生ス、後ニ白霜生スルヲ白柿ト云、又柿ノ餅ト云由、本草ニ見タリ、霜ハ柿霜ト云薬品也、美濃ノ釣(ツ■■)柿、安芸ノ西條柿ハ乾柿ノ上品也、串ニ貫タルハ内ニカビアリ、釣柿ヲヨシトス△霜後皮ヲ不去シテワラニ包ミ、或ハ器中ニテ熟シタルヲ烘柿(ツヽミカキ)ト云、味佳シ、臘月ヲ過テハクサル、シブ柿ニ大小アリ、大ナルハ椀ノ如シ、皆烘柿(ツヽミカキ)トシ、白柿トス△宇治ノコロ柿亦名品也、実小ナリ、此品甲州、信州ニモアリ、江州、濃州ニ柿尤多シ△大柿ニ核ナキモアリ、コレヲ佳品トス、屡ツゲハ無核ナシ、小柿ニハ核多シ、凡柿ハ接ベシ、実ウヘニテハノミルマト他木ヨリ遅シ△醂柿(サハシカキ)ハシフ柿ヲ灰汁(アク)ニ浸シテ甘クナリタル也、本郷ニ徤脾胃ト云ヘトモ生冷シテ害脾不可念△椑(コシブカキ)ハ小柿ナリ、ツキテ柿漆(シブ)トスヘシ、村民多種テ為利山野ニアルハ尤小ナリ、シブ多シ、酉陽雜俎曰、木中根
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
メタデータ提供者
名古屋大学附属図書館
資料種別
和古書
画像有無
カラー
コレクション
伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界
日本における近代植物学の祖といわれる伊藤圭介の稿本(手書き本)188冊を集めたもので、その中には、錦窠植物図説、採草叢書の他、錦窠魚譜、錦窠虫譜等があります。
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
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