薔薇科

日本語

○榲桲、｛【無名筆記】、朱書｝、榲桲、マルメロ、マルメル、ヲニメロ、マルムメ〈南部〉、ボウカイ〈仙台〉、カマクラカイドウ、ストンマルス、紅毛、京多アリ、西国ニハナシ、是土地ニヨツテ化（カワ）ルコトアリ、春新葉ヲ生ス、裏白毛アリ、リンゴ似、花ハヒトエノ五辨ナリ、一寸バカリノ大ナリ、色ウス赤クマツ白ナル者アリ、後実結、榠樝ヨリ小シテ丸■、是ハ生食スルナリ、古今医統引集用、榲桲即山樝トアリ、非ナリ／○榲桲、マルメロ、形状榠樝ニ似テ浮毛アリ、色黄ニシテヌカミソノ香アリ、肉軟ニシテ味甘可食、然トモ滓口ニ残ル、正字通曰、似樝而小、虜有浮毛、味甘、花ハ紅色也、｛【紀南六郡志】、朱書｝／｛マ一、朱書｝、一、榲桲、｛【上言本草】、朱書｝、此木之形大概林檎ニ似申候得共、花白少青ク大木ハ無御坐候、皆一科ヨリ数梢出来候、是又関東隣国ニモ又／榲桲【本草】、葉も花も林檎に似たり、実ハ榠楂に似て円して毛あり、根より多く小科を生ずるもの也、｛【草木育種】、朱書｝、是を伐分て植べし、梨を作るごとく棚にすれバ風にて振落（ふりおと）すことなし、肥ハ梨と同じく秋熟して黄色なる時採て、熱灰に入焙食（あぶりくらふ）べし、又生にて薄切圧石を置て汁を搾出し、砂糖に漬てよし、又砂糖にて煮過し菓子に作るべし