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薔薇科

引用
『薔薇科』(名古屋大学附属図書館所蔵)「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」収録(https://da.adm.thers.ac.jp/item/n002-20230901-08156)
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ID
M2005033016424123936
コレクション内カテゴリ
  • 錦窠植物図説
書名
薔薇科
別タイトル / 旧書名
Vol. 055 薔薇科
巻次
055-072
本文言語
日本語
翻刻・翻訳
○木瓜の考、倭名鈔曰、木瓜、爾雅云木瓜、一名楙、其実如小瓜也、楙、和名本草、木瓜、毛介○多識編曰、木瓜、和名名毛瓜、又云保計、異名楙○貝原篤信曰、木瓜カラホケ、一名楙○稲若水曰、木瓜、令云カラボケ○舜水朱魯璵曰、木瓜、モルメロ、有大小不同、又有長而頭尖、右本朝諸家の説をあはせ考るに、源順朝臣の説、倭名鈔ハ即ち異朝の木瓜の注に同しければ、本朝の昔ハ真木瓜をイクモケと云ひしなるべし、されど今の俗樝子と云ふ者をよびてホケと云ふ、若し此の習はし昔よりの事ならんにて、順朝臣の云し所も樝子をもてモケと云しも知らず、又今俗に木瓜を以てカラホケと云ふことハ世人樝子を以てホケと云へバ、其れに別つへき為に斯く云ひしなるへし、モケと云ハ即木瓜の二字呉音を以て呼ひし也、其後俗にボケと云シしも、木の字を漢音ニ呼かへて瓜の字をばありしまゝに呉音を用ひしなり、それを又医家にモツクハと云は呉漢の音を交へ呼びしなり、モツクハの倭名をモケとも云ふとのミ心得んハよからじ、されと今カラホケと云ふ者ハ異朝に所謂る木瓜の大なる者にてあるなり、本草衍義に大木瓜と云ハこれなるべし、近き比ろ大明の人朱魯璵に木瓜の事を問ひしに、近俗にマルメロと云者を指し木瓜なりと云ひき、マルメロと云ハ番語にてもある也、此物昔より我国に有りしを番人の見て己が国にて呼ぶ所をもてかく呼びしにや、又番人のもち来りしより此国にハある者にや未だ詳ならず、此の人格物の君子にて大明の代の末の乱を避けて番国に逃れ、其後我朝に来りとゞまれば、独り異邦の国に委しきのみならず、番国の事をもよく知れる人なり、其説あやまる可らず、且ハ今ま異朝の諸書を考ふるにマルメロの外にカラホケと云ふ者を以て真木瓜とのミ思へるは誤まれるなるへし、今ま
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
メタデータ提供者
名古屋大学附属図書館
資料種別
和古書
画像有無
カラー
コレクション

伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界

日本における近代植物学の祖といわれる伊藤圭介の稿本(手書き本)188冊を集めたもので、その中には、錦窠植物図説、採草叢書の他、錦窠魚譜、錦窠虫譜等があります。
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
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