漆樹科
引用
『漆樹科』(名古屋大学附属図書館所蔵)「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」収録(https://da.adm.thers.ac.jp/item/n002-20230901-05713)
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ID
M2005033015550119126
コレクション内カテゴリ
- 錦窠植物図説
書名
漆樹科
別タイトル / 旧書名
Vol. 035 漆樹科
巻次
035-017
本文言語
日本語
翻刻・翻訳
梔方の事{四季草、朱書}黄櫨の木わく削たる丸木弓也、はじ弓に梔(クチナシ)の字を用たるは、古代字の用ひ達也、物を染る梔子にて染たる色も、黄櫨にて染たる色も共に黄色になる故、混雑して、梔子染をも、黄櫨染と通称して梔もはしと読む成へし、はしと云は、梔の字の本訓にはあらす、和名抄に梔子和名久知奈之、黄櫨、和名波迩之と有り、波迩之を中略して、波之共云也、梔は弓材にあらす、黄櫨は弓の材に用るなり、今世の弓のひごに用るも黄櫨なり、黄櫨は漆木(ウルシノキ)、白膠(ヌルテ)の木胡桃(クルミ)の木杯に似たり、葉の形も似たり、はしもみちは歌によめる、紅葉する物也、はしを田舎詞にははぜと云也、黄櫨木を切てみれは、其こぐち外は白くして、内の心は黄なり、其黄なる心を以て、弓を削也、染物にも心を用るなり、里に生したるより、山に生するは性宜と云、是を山はぜと云/{ラウノキ、樹、朱書}/櫨弓、古事記ニ天ノ波士(ハジ)弓ト見エタリ、日本記ニハ、天(ママ)ノ櫨(ハジ)弓ト有リ、櫨モ梔モはじとよむ故、櫨ノ字ノ代ニ梔ノ字ヲ仮テアテ字ニ用タルナリ、下略、梔ノ字ニ拘リ、泥ムコトナカレ、梔ノ木ハ弓ニ作ルヘキ木ニアラス、櫨ハ弓材ニヨロシキ木ナリ、櫨ハ和名抄ニ、染色具ノ章ニ有、下略、今ノ黄櫨木ナリト見ヘタリ、波迩之ヲ中略シテはしと云ナリ、歌ニハ皆ナはしとヨメリ、今弓ニ用ルはせ是ナリ、櫨ノ木ハウルシノ木ニ能ク似タリ、身木モ葉モウルシノ如クニテ、見分ケカタシ、葉ヲナラヘ見レハ、ウルシハ少シ広ク、櫨ハ少シ狭キカ如シ、多ノタカヒナシ、然レトモ、秋ノ末ニ至レハ
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
メタデータ提供者
名古屋大学附属図書館
資料種別
和古書
画像有無
カラー
コレクション
伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界
日本における近代植物学の祖といわれる伊藤圭介の稿本(手書き本)188冊を集めたもので、その中には、錦窠植物図説、採草叢書の他、錦窠魚譜、錦窠虫譜等があります。
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
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