漆樹科

日本語

すへし、上々の実は円にて掛目よし、九州にて一斤四十文位なり、中は平らし、一斤にて二十四文位下実は十二文位大小甲乙種々あり、是蝋の笮（シホル）法別に出せり、○櫨樹（はしのき、らふのき）農家に多く作らせ生蝋ともなさば国産のひとつ也、○余が著す、農家益に作りかたをしるす｛【国産考一】、朱書｝／｛ハ・三十一、朱書｝、ハジ、説、国文草木昆虫攷波行ニ出／ヲ拾集スルハ容易ニシテ殊ニ風ノ吹キ溜リモ、見ユル処ニハ数十粒ノ溜リ居ルヲ見シ、余茲ニ於テ思考スルニ吾地ハ石州ノ西南隅ニ位シ海ヲ七里連山西面ヲ囲シ広サ僅カ一方里余ノ小市街ニシテ恰モ■■ノ底ノ如シ、故ニ悪風渇線ノ作用ニ依テ此低地ニ降下セシモノナルヘシト■粒実ヲ採リ或ハ焼キ其香ヲ匂ヒ或ハ煮テ其味ヲ試ミ百方試験ヲ疑ラセシモ到底其性ヲ知ルニ由ナシ、是蓋シ外国産ナランカト、更ニ数アレ、外ナル益田二十里外ナル浜田地方ニ就キ是レカ捜索ヲ試ミシニ、又吾地方ト仝シク各地ニアリ、去レハ石州中央以西ハ其降下セシコト全ク疑グ可カラサルノコト実ナリ、依テ余ハ其物ノ何タルヤ又何ノ作用ヨリ起リシヤノ必要ヲ感スルノ余其実物数粒ヲ添ヘテ貴社ノ鑑定及び意見ノアル処ヲ伺フ幸ニ試験鑑定ノ労ヲ吝ムナリシバ独リ余一人ノ禍福ノミナラサルナリ、○案ニ此実ハハゼノ実ニ少シ異ナルノミ

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