槭樹科
引用
『槭樹科』(名古屋大学附属図書館所蔵)「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」収録(https://da.adm.thers.ac.jp/item/n002-20230901-05176)
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ID
M2005033015445118067
コレクション内カテゴリ
- 錦窠植物図説
書名
槭樹科
別タイトル / 旧書名
Vol. 030 槭樹科
巻次
030-143
本文言語
日本語
翻刻・翻訳
三本渡り、壱本は御浜御殿の御庭に植されられ、壱本は日本山御薬園に有り、今壱本は枯れたりとかやされば、今日本に弐本のみ槭樹有とす、御庭の楓葉落ちりしを人の伝へて、京にこしけるを見伝りしに、葉の大さ掌のことく、みつまたにて殊に厚く、実は楓球とて栗のいかに似たり、秋深くなれは、其葉黄色に変せり、日本の紅葉とは大ひに異也、日本のことく艶黄なるものにはあらす、又須田家友、関谷敬蔵、長島の御薬園の楓樹弐本需後携へ登りて、予の家園に植しに、其形はみつまたにて、本邦のものに似たれど、其木の小さきゆへにや、葉薄くして小さし、只みつまたといふばかりなり、此国の紅葉に甚た相似たり、その実をとへは、此国のことく{圭按、日立、タウカヘデ也、朱書}とんぼうの小さきの如しといふ、されば球にはあらず、只此国の紅葉と同類異種といふべし、されと、関谷氏の携へ登りしも、唐古より、持来の木に違ふるは非す、是を以考ふれは、日本の紅葉にもいろいろ数百種あることく、彼国にもいろいろの楓あるべし、将軍家ヨリ召れし事なれは、本国にある所の物は、唐古にての最上品なるべし、然れとも、只詠めに奥ずるは、日本の楓はるかにまされり、我国のをこそ愛すべし、又或説に、日本には楓なし、されど、日本にては、只紅葉或は、槭樹、鶏冠木などと称すべし、楓とは称すべからすといへるも僻説也
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
メタデータ提供者
名古屋大学附属図書館
資料種別
和古書
画像有無
カラー
コレクション
伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界
日本における近代植物学の祖といわれる伊藤圭介の稿本(手書き本)188冊を集めたもので、その中には、錦窠植物図説、採草叢書の他、錦窠魚譜、錦窠虫譜等があります。
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
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