橙橘科　文且譜一

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柑、聖武天皇神亀二年モロコシヨリ柑子ノタネヲモテキタレリ、是ヨリハジメテ此国ニハイデキソメシ也【水鑑】、【和〓始　巻六】／みかん、蜜柑の字を用ひ来れり、蜜橘其味最甘と群芳譜に見へたり、朱橘也といへり、紅みかん核なし、みかん、夏みかん、贅みかん等の品類多し、もと蜜に漬し糖に蔵むるによきをもて名けしにや、又柑も甘美の義によりし字なれは其滋味をもて呼る名にして、周処か風土記に乳柑といへる義なるへし、○みかん草とよふは曼珠沙花の葉なり、蜜柑を蔵むへし【和訓栞　中編　巻二十五】／金柑、円者曰金豆、長大者曰牛奶柑【元和県志　十六】