錦葵科
引用
『錦葵科』(名古屋大学附属図書館所蔵)「伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界」収録(https://da.adm.thers.ac.jp/item/n002-20230901-02797)
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ID
M2005033015002613381
コレクション内カテゴリ
- 錦窠植物図説
書名
錦葵科
別タイトル / 旧書名
Vol. 008 錦葵科
巻次
008-026
本文言語
日本語
翻刻・翻訳
木芙蓉、芙蓉ト通名也、本ト芙蓉ト云ハ蓮ノコト也、コノ木ノ花蓮花ニ似タリ故ニ木蓮ト名ク故ニ木芙蓉トモ云也、后世唐テモ略シテ芙蓉ト云故ニ詩ナトニ作リテハ本条ト蓮トカ紛レ易キ也故ニ后世ハ蓮ニハ水ノ字ヲ付水芙蓉ト称シテ詩ナトノ題ニ書也、品字箋ニ古詩芙蓉者欲酔、此水芙蓉開于江岸者渉江釆芙蓉乃芙蓉之生池沼者、即荷花之謂也ト云云、コノ木ハ人家ニ多ウエル十木也、木ナレトモ苗ハ年々枯レル也、春白根ヨリ叢生シテ高サ五六尺ヨリ一丈許叢互生ス、葉ノ大サ五七寸桐葉ニ似タレトモ尖リ五ツ(七ツ、朱引抹消)七ツアリテ其間ニ居止アリ、コレトモ肥大ナルハ尖リ光リモアリ、コレハ附方ニ九尖拒霜ト云也、七{月、朱書}(日、朱引訂正)頃葉間ニ木槿ノ如キ花ツク、十月頃近モ開ク也故ニ拒霜ノ一名アル也、菊ニモ拒霜ノ一名アリ、コレモ重陽ヨリ開ク故也、芙蓉ノ花ハ大サ四寸位ニシテ見殊也、然トモコレモ一日花也、コレニモ単葉ト千葉トアリ、花アリ蘂高ク出テ黄ナル粉付テ葉ノ色ハ薄赤キモ白モ白シテ弁ヲ末赤キモ又一枝ニ赤白ノ花交リ咲モアリ、又一葉ニ七花モモノアリ、コレハ七面芙蓉ト江戸ニテ云也、千葉ノ花ハ二日モ持ツ也、又朝開タル時正白ニシテ段々赤クナルアリ、コレヲ添色拒霜トモ添色芙蓉トモ云也、コレハ嶺南ノ産也、唐テモ此国ニハナシ、集解時珍ノ説ニ添色拒霜ノコトヲ云テアリ、コノ説テハ花三日開テアルヤウニ云テアリ、又本草彙言ニ花朝開其色白薄、{暮、朱書}稍紅、次日又深紅云々ヲ説テハ二日開テアル也、又桂海虞衡志、物理小識、広東新語ナドニハ花農開正白、午后微紅、夜深紅云々、コレテハ夜迄開テアル也、以上ノ諸説皆非也、花鏡ニ早開純白、向午桃紅、晩変深紅云々、遵生八牋ニ朝白、午桃紅、晩改大紅云々、己二説ハ夕方迄開テアル也、コノ両説ニ従テヨシ、又嶺南ニハ半分赤ク半分ハ白キアリ、又初紅ニハ段々迄ニ薄クナリ晩方ニ白クナルアリ、コレヲ添色芙蓉ト云也、凡芙蓉ハ冬ハ木枯レルモノ也、根ハ幾年モアル也、コノ木皮ヲ取リ紙ヲ製ス、コレヲ小皮紙ト云、天工開物ニ出又コノ皮ノ水ニツケ荢ヲ取リ糸ニシテ云シノ如ク織テ{衣、朱書}ニ作ル、風ヨク通リテ汗ノ臭気ナ{シ、朱書}(ク、朱引訂正)上品トス、花竟ニ出コノ下ノ葉ハ水獺ノ甚畏ルモノ也故ニ魚ヲ貯ル池辺ニハコレヲ多クウエ置ク也、水獺近ヨラス、本条一名天英【尺牘双魚】、酔客【事物紺珠】、錦城【名物法言】、秋華【花暦百詠】、葉ヲ音{ニ作青、朱書}霜葉ト云、【証治凖縄】ニ出/{弄芙蓉【典籍便覧】、酔芙蓉【秘伝花鏡】、三酔芙蓉【潜確類書】、文官【花竟】、朱書}/{フ十六、朱書}/木芙蓉(ふよう)花、紅なる千葉あり、甚よし又白きひとへあり、千葉あり、紅にをとれり、十一月嫩枝をきる事一尺斗陽に向へる地にさすへし、いきずといふ事なし、翌年必花さく、正月さすもよし【花譜】/Hibiscus mutabilis Liun. Thunb フヤウ、芙蓉、feejoo feejoo 独逸人、ラインへ答
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
メタデータ提供者
名古屋大学附属図書館
資料種別
和古書
画像有無
カラー
コレクション
伊藤圭介文庫 錦窠図譜の世界
日本における近代植物学の祖といわれる伊藤圭介の稿本(手書き本)188冊を集めたもので、その中には、錦窠植物図説、採草叢書の他、錦窠魚譜、錦窠虫譜等があります。
所蔵機関
名古屋大学附属図書館
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