松柏科　松譜

Japanese

松、土、まつち、赤土合肥、植様、【通賢花壇抄】、まづ松を植るにハ本所辺よし、下谷辺ハあしき也、又とびはなれて山の手ハ赤土ゆへかへつてよし、植かへ時ハ春秋ハ何時にてもよし、こやし時ハ寒中にそゝぐべし、大小にて程をし、小なるハ根本を一尺四五寸はなし、深さ五寸ほどもほり、合肥をつきこみ一日二日をきほりたる所を土にてうつめ、水をまひらすべし、鉢植にてもこやしハかん中にそゝくべし、はち植ハほるに及はず、合肥をミきと葉にかゝらさるやうにそゝぐべし、又はまくりのあらひ汁、むきミのうでこほし汁なとをそゝげばすこしなる肥とハなれり、松ハ冬いたまざるものとハいへども鉢植ハきれいなるをこのむゆへ、霜よけをすべし、霜よけかたハ東うけにだんを作り、わらこもにて家根を作り、其下へ入置、松ハ春めを出す時ことの外にかはくゆへ、一日に二度ほども水をそゝぐべし、又人皆松のかれかゝりたるにハ川芎といへる薬種を水にてせんじ、折々そゝげバ大概なるハそせいせりと人ミないふ、羽黒五葉、葉細く長く、実に針のごとくにて五葉也、じやのめ、根岸五葉のごとくにてはの付根に白くきは立てふ入、連葉、葉ハ二ツ付てはなれず、へだゝる所にてミれは一針松のことく也、ふし松、はの長さ一寸程、はの巾広く、五葉にてしもふらず、一名から松、一針松、葉太く短し、一葉也、われめさらになし、枯はにてもわるゝことなし、白毛松、はの中ことに白きむかなるふあり、鹿嶋松、本所松といへる一種也、若白毛、葉ほそくして大方女松也、葉のさき五六分ほと白し