棕櫚科　上

Japanese

ひらうけ、桃花蘂葉に檳榔毛輿（ヒラウケノミクルマ）と書たり、このヒラウケてふものはいにしへより日向国檳榔島（アキマサシマ）に産せる蒲葵葉なり、檳榔島、今はヒラウ島といふ、今も尚進御の用となりぬ、又その島のワたり志布志といへる地にて造れる蒲葵団房をもヒロウウチハといふ也、続紀太宗高紹宝亀八年渤海使加附檳榔扇といへるもこゝにいふ蒲葵扇なるへし、さて蘂葉にいへる檳榔毛ハまさしく蒲葵なるを檳榔とせしハはやく蒲葵のおふる島を訛て檳榔島と名せし也、そハいにしへ蒲葵てふものゝいまたつはらならねは檳榔と名ひまかへる也、式に檳榔馬簔としるしたるもまた蒲葵なるへし、【国史草木昆虫攷　巻ノ六】／椰子、今葉也志（シ）於、［異名］越王頭【綱目】