鳳梨科

Japanese

○栄蘭考證、｛【蘭畹摘芳　次編六】、露兜科、朱書｝、文化五年戊辰「アナヽス」糖蔵ノモノ一顆ヲ本木蘭汀ニ得テ家蔵ス、時ハ初夏上浣ナリ、曽昌哲曰、此品初ハ葉叢生シテ万年青ノ如クシテ刺多シ、和名栄蘭ト云、琉球ニテハ阿咀呢ト云、年久シテ丈余ノ高サニナレバ実ヲ生ス、其実ハ外ノ周囲ニ六角ナル堅キ核アリ、其核ノ木ニ各長キ毛アリ、墨ヲ染テ文字ヲ書ヘシ、俗ニアタン筆ト云、其毛アル方ヲ内ニシテ数多ク並ヒ附テ瓜ノ形ヲナス、此核ヲ採去ルトキハ中心ニ軽虚ナル穣残レリ、味甘美ニシテ食用トス、今器中ニ漬タル品ハ此穣ナリ、是ヲ鳳梨ト云フ、中山伝信録、台湾府志等ニ詳也、【北搓聞略　巻之十物産部】、アナヽス、葉はほそ長にして厚くあさみの如くはりあり、地より業生す、葉中に茎を抽き、花なくして実をむすふ、大さ拳の如く、色黄にして鱗甲あり、状松毬の如し、実の中心より又茎を出し葉を生す、その茎を摘て地に植れハ根を生ると也、その実三年にして始て熟す、味甘酸にして極めて美なり、本国もつ