楊柳科　デロ楊譜

Japanese

ルヘシ、但コレスワルトホヒュリールヨリ其品ヲ下トス故ニコレヲ貴ヒ用フルコト稀ナリ云々、茂質此白ウイツテポピュリホームノ説ノ中、スワルトホヒュリールノ名ヲ得テ此黒手ト称スルモノ、或ハドロノキナランカトイフヲ考ヱ得タレハ、宇榕庵ヲシテ諸本草ヲ考索シメシニ、トヽネウス本草ポピュリール・ボームノ第二種、ケメイネスワルトホヒュリールトイウ者ドロノ木ニ当リ、又ウヱーマン本草ニポピュリール三品ニ分ツ者ノ中第二種ノ符ホヒュリスニクラ［即黒々々ノ義］ト称スル者ノ図、果シテトロノキニ符合ストイヱリ、コレニ因テ茂質カ臆想ノ実物ニ合シ、且ハコヤナギトトロノキ一類タルコト益々證トスヘキコト得タリ、サテ此木ヲ薪ニ用ユルコトアリ、然レトモ燃ノ火勢弱ク且速ニ灰トナル故ニ薪料トスルニ宜シカラス、按ニ奥羽地ニテハドロノ木ノ嫩木ハ専ラ採リテ薪ニ用ユルリ雑木トナストイフハコヤハ如何ニヤ知ラス、亦ヨクコレト相似タリ、又或云白楊、赤楊ノ類薪トナスニ火勢弱ク煙ノ立ツコト薄ク屋宇薫ラス故ニ高貴室堂温煖ヲ求ル為ニ設ル、焼火ハ必ス右ノ木ヲ用フトキケリ、コレ亦本説ト相似タル所アリ、以下数条爰ニ略ス○ポピュリールボーム、和蘭本草ヲ攷フルニ其樹三種アリ、白ト黒トラテレール、独揺ノ義ニ相近シ、トノ三品ニ分ツ、△第一種ウィッテポピュリール・ホーム、未詳、但ショメール所説ハ白楊ノ如シ、△第二種スワルトポピュリールボーム、羅甸ポピュリス、ニグラ、コレハ黒ポヒュリール樹ノ義ニシテ其形状ヲ按ニトロノ木ナリ