松柏科　柏譜

Vol. 130 松柏科　柏譜

伊藤圭介

Japanese

をり○高野まき、金松なりといへり、羅漢まきともいふハ同種に羅漢松あるをもてなり、よて七月に仏に供する京師の風俗もきれるにや、羅漢の称も実の形僧の袈裟かけたるか如しといへり、いぬまきハ竹葉柏なりともいへり、奥州南部にてハひバといふ、西国にてハくさまきといふ、臭きをもて也とそ○津軽、南部、松前にていふ草柀ハ別種也○凡ての木にま木つ木といふるあり、まきハ皮なとよくむける、つ木ハ皮むけず、雄木雌木の分ちなるべし○木曽山の真木と称するハ必桧の事也、されハ万葉集に奥山の真木の板戸とつかけたる歌多し、まき柱、まきの戸、真木の屋、真木の外山、真木の葉のしなふなといふも、桧ハ宮殿の材なれはほめたる名なるへし／柏十一種アリ、カシワ也、側柏ハ千手ト云カヨキ也、両面トモニ青キカ側柏也、ヒノキナドハカタ面也、コレニ三種アリ、側柏ノ中ノ葉ノモキケタヤウナハキカヌ也、千枝柏、仏掌柏、合掌栢デナケレハキカヌ也、○金柏ハコウヤマキ也○ヒノキヲ扁柏ト云ニ○クサマキヲ羅漢柏ト云○サハラモ柏ノ中也○竹葉柏、瓔珞柏ト云ナリ○二色柏ハイブキ白シン也、又桧柏トモ云○桧ハイブキ也、葉ノ一所ヘアツマルモノ也、桧ヲヒノキトヨムハアシヽ○松身ハユガミスヂリアカルシ云○桧ヲ桧柏、又塔柏トモ云、禅寺ニアルハ二色柏也、イブキトヒノキトノコトキユヘニ云○樅ハモミ也、カヤニ似タル物

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