無花果科

Japanese

【古今要覧　巻四十二】源弘賢著、ちゝのミ、ちゝの木、むもれ木、いちゝく、いぬひは、天仙果、ちゝのミは今にちゝの木、一名いちゝく、一名いぬひは、一名むもれ木とよふものゝ実にして、西土にいはゆる天仙果なり、凡万葉集父の枕詞にちゝのミとよめるはいかなる物にやいまた詳ならさりしを、春木隼人にきけり、伊勢国には細葉如天仙果ありて、木をちゝのきといひ、実をちゝの実といふよし、はしめて明証を得て古名の伝れる事を感したり、草木啓蒙に諸国の方言を載て、伊勢にてはちゝたつほ、筑後にてはちゝふとあるにも、天仙果のちゝのきたる事明らけし、仰天仙果は暖国の産して二種あり、一種ハ柿葉の如く、一種ハ枇杷葉の如し、仙覚抄に云々、万葉集云