楡科　欅譜

Vol. 106 楡科　欅譜

伊藤圭介

Japanese

イシケヤキ、■、ベニケヤキ、■、ソノ別如何■■■／○【蘭畹摘芳　四編巻之七】、槻弓、日本記、三代実録、延喜式に見へたり、日本記に莵区由弥（ツクユミ）とあり、是を釈日本記に槻弓也と云へり、きくと音相通する故つきをつく共云たる也、太平記なとつく打たる弓と云ハ是別の事なり、是槻の木にて削りたる弓也、植樹を業とする老人のいひしハ槻とけやきとハ見分かたし、能似たる物にて身木も葉も少し替る事なり、然れ（托、訂正）共夏に至りて大暑の時、けやきの葉ハ両方の端表の方へそり上て少しなるくほニ成、槻の葉ハ大暑ニも右の如くならす、葉の表平ニて中くほになる事なし、是槻とけやきとの見分け也と云へり、又相模国大山の杣人のいひしハ槻弓の木とも云、けやきに似て見分かたし、然れとも皮を去り身木を削りて見れハ、けやきハ木理（キメ）竪に通りたる斗にてかハりたる事なし、槻ハ竪に通りたる木理を横にからみたる木筋あり、故にけやきよりハ木理ねばき物にて強きによりて農民鋤鍬の柄にハ必槻を用るといへり、槻弓、古歌にもよめり、以下略

イラクサ目ニレ科

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470.3-I-106(124)