楡科

Vol. 105 楡科

伊藤圭介

Japanese

｛ア廿四、朱書｝、アツシ、一名ナメリ〈越前小原村〉、越後山中、越前小原谷ニ生ス、樹丈余ニ至ル、葉加条葉ニ似テ末濶五尖アリ、細鋸歯アリ、樹皮加条ノ如ニ剥ル、甚堅靱也、葉ハ互生ス、和訓抄曰、アツニ枝柔軟シテ下垂ス、枝ヲ折コト難シ、葉楡ニ似テ三尖鋸歯アリ、矢車草ヲ一葉ハナシタル形ノ如也、品字箋曰、檴今椰楡也、其葉如楡、其皮堅靱、剥之長数尺可為紐索、其材可為杯器、一名落也此ニ近シ、｛【北越卉牒】、朱書｝／｛サ廿四、朱書｝○アツ【同上】、或云、アツニ又云一名ニーカップ、前のツキサニの一名にハあらすともいへり、｛【蝦夷草木志料】、朱書｝、此また楡の属にして葉チサノキに似て濶く且薄し、其先ひらきて岐尖あり、おほくハ三尖なり、其皮又布につくるといふ、比を上等とす、その名をアツシといふ也、凡夷の木皮布ハ比三等のミ、ニヘシを下等とすといへり／遠表樹ノ皮ヲ、〈北海道〉、紡績シテ厚志ト喝ブル衣布ヲ織リ、｛大槻ノ【日本地シ略】、朱書｝

イラクサ目ニレ科

北越卉牒

10148359

470.3-I-105(123)