薔薇科　薔薇譜

Japanese

月季花、重修本草啓蒙月季花条、［増］、一種矮生ノモノアリ、高サ四五寸ニ過キス、茎葉共ニ嬌嫩ニシテ数枝ヲ分チ、夏月大サ一寸許ノ千弁深紅色ノ花ヲ開ク、愛玩スルニ堪ヘタリ、天保十三年始花戸ニ出ツ、ヲランダイバラト呼ブ、一種イザヨイイバラ、サンシヨイバラト呼ブモノアリ、木ノ形同シテ葉小ク漸ク山椒葉ノ大サナリ、冬ニ至テ花ヲ開ク、紅花ノ千弁ナリ、花全ク開カズ、必ス一方欠テアリ、故ニイザヨイイバラト云、松岡氏釈名ノ闘雪紅ニ充ツ／チャウシュン／按長春三種、矮小ニシテ花ヲ小（■、訂正）ク深紅（■、抹消）ノモノアリ、ヒメシャウビトモ云ベキモノ也、茲ニ所謂ヲランタイバラ也、又一種、尚矮小千弁粉紅ノモノアリ、マメシャンビト云、話字■、尤（■、訂正）冬也、冬字恐訛／白長春、八重白、四季咲也、桜色に見ゆるもあり、一重咲なり、台にも針有て葉いつれも四季にありと言へし、冬ハかれて種は成物也、又落るも有へし、猩々長春、花一重、紅井四季に咲、八重もあり、格別花色こく、長春と云ハ春より咲出し、長く花有により長春と言／長春（チョウシュン、朱書）、｛【花名集】、朱書｝、四季、長春、通用の木針ありて厚葉の中輪赤く見へる也、月季花、春斗咲もあり、四季咲あり、一重有なり、荊長春、いばら長春とも言、けしからす、針有も有なり／方物略月季花則東方、所謂四季花、翠蔓紅〓者蜀少霜雪、此花得終歳十二月輙一開賛曰、花亘四時月一披秀寒暑不改似固常守、【蜀中方物記　三】

[増]