槭樹科

Japanese

其形状に拘ハらす本邦所産の「カヘデ」もみぢの類を遍く検査し、糖質の有無多少を実験セハ必す適用の品を得べし（んとす、訂正）、余邸〓の小庭、幸に一株のアセル（カヘデ、訂正）あり、即尋常のモミヂ（カヘデ、抹消）にして紅葉を賞する品なり、其幹大ならずして周囲僅かに二尺に過ず、文久辛酉の臘尾より今春頭に至て豚児試ニ小刀ヲ以テ其幹を鑚刺するに創口より稀液多く流出セり、大約朝辰牌より流出し、申牌に至りて止む、毎日斯の如し、一度創を為セバ日々同処より出つ（出する、抹消）、此液稀薄水の如しと雖とも淋漓し、樹皮を伝ふて、後葦管を挿み入るに此患少し、或ハ褐色をなす、味淡甘にして微渋を帯ふ、之を火に上セ蒸発すれバ淡褐