冬青科　冬青譜

Japanese

柞木、いぬつけ、びんかかず、かしうけづり、山中に自生多し、又人家にも多く栽ゆ、枝繁茂し冬葉枯す、互生して大さ五六分厚くして細き鋸歯あり、枝の先刺の如く夏月葉の間に五弁の小白花を開き実を結ふ、小豆の如くにして熟すれは碧色となる、別に夏月枝の間に稀に実の如き物を生す、大さ無患子の如く用り、小疙瘩あり、割れは空なり、これ虫のなす処の物と見ゆ、この材は即又櫛に作る、一種、葉の形前条と同しく大さ一寸許りあり、一種、こつげ、やどめ、樹小く葉も小さく二三分許り庭に栽るに上品とす、一種、亀甲つけ、樹小く葉の形常の品より短く鋸歯あらく夏五弁の小き白花を開く／｛潅、朱書｝