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橙橘科 文且譜一

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"橙橘科 文且譜一" owned by Nagoya University Library, retrieved from Ito Keisuke Collection(https://da.adm.thers.ac.jp/en/item/n002-20230901-03568)
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ID
M2005033015150314897
Collection category
  • 錦窠植物図説
Title
橙橘科 文且譜一
Other title
Vol. 017 橙橘科 文且譜一
Volume
017-025
Language
Japanese
Translation
枳、きこく、時枳【本草和名】、引【雑要訣】、槌胸霹【事物異名】実名、〓実【王扁】、蘇頌の説に木如橘而小高五七尺、葉如橙多刺といへるもの昔時漢種渡りて本邦に多し、樹葉ともに柑に似て本に刺多し、葉の大さ回青橙に似て小く柑より大なり、夏月五弁の白花を開く形柑に似て大也、後実を結ふ熟すれは黄色にして大さたいたいよりは小なり、味ひ甚悪く薬用の枳実と称する者は小なる時採を宜しとす、此を本草原志に鵞眼枳実と云、枳殻と云る物は秋に至り長する物をとりて製する物也、枳実、枳殻ともに漢渡の物といへとも疑物を雑ゆ和にも又疑物多し、枳実の真を分つには穣す数多くして十二三あるを直とす、且枳実、枳殻両品ともに皮黒色になるといへともこれを刻る時は青みあるを直として別つへし/{潅、朱書}/一種、かぶす、しまゆ、田村の説に肥後の玉名郡小天村、宇土郡綱田村、肥前長崎薩州にあり、樹も葉も橘に似て刺多し、実は橙の如くにして小なり、生なる時は青く、熟する時は黄色なり、味ひ甚苦くして香気ありといへり、此品前条の如く春月葉の間に五弁の白花を開く、形柚の花に似たり、其実柚の如くにして味ひ甚苦くして食へからす、豆州にては此実より酸を採て用ゆ/{潅、朱書}/枸橘、からたち、けす〈筑前・豊後〉、しやけつくい〈備前〉、俗にきこくと昔時よりの誤り也、樹高さ丈余に至る、樹の肌柚に似たり、春月葉を生し新枝を為す、葉一葉生る毎に一刺を生す、葉は一茎三葉にして胡枝子の葉の如く厚くして硬く細き鋸歯ありて深緑色背面ともに光沢あり、春の末枝の梢に花を開く、白色五弁にして大さ一寸余後実を結ふ、皮厚くして緑色なり、小なる物を採て枳実に偽る、秋月に至て熟すれは黄色となる、肌細かにして皮薄し切て穣を去り枳殻に偽る/{潅、朱書}/一種、ひれう、樹の形屈曲して蔓の如く葉は甚た細くして見かたし、刺も又細くして屈曲せり{潅、朱書}
Original Owner
Nagoya University Library
Source
Nagoya University Library
Material type
JapaneseClassicalBook
Image
colour
Collection

Ito Keisuke Collection

The Ito Keisuke Collection belonging to the library attached has a collection of 188 manuscripts by Keisuke Ito, who is called the father of modern Japanese botany.
Original Owner
Nagoya University Library
Rights
Metadata Rights
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