檀香科

Vol. 101 檀香科

伊藤圭介

Japanese

を探尋す、乃ち其樹を得れバこれを伐り、其外皮を剥き去り截断して、其枝幹の中心に近き黒色の脈理ある者を発見する迄其研伐を勉む、如此して遍く山中を探尋し、香脂の饒多なるもののみを択びて伐取して搬運す、又或地方に於ては香木を伐りて其材中に在る所の香液をして速力に結成せしめんが為に、其材の一部を卑湿の地に埋むる者あり、或は又伐倒して其香材のみを鏧取たる後、其結香せざる伐余の残木を保護する一法ありて、其残余の樹を銕製の器具を以て容易すく移植し、再ひ栽培して後来採香の用に当つ○余は此香料を明白に鑑定すへき為に緊要なる其見品を得たり○香估ハ沈香の各種を区別して其良否を定む、其最上等なる者をハ　　　　と称す、此品「シヘット」にて毎斤其価十二「シルリング」より十六「シルリング」に至る余り己に思惟せし如く沈香に極めて大小不等なる材片より成れる者にして、大抵其大塊を取りて香液に乏しき部分を注意して剷除せしものなれは、其最上なる者ハ甚だ少量なる塊片にして其量殆んと一斤に踰ゆる者稀なり○材質深褐色にして脂分を有し、無数の平行せる粗硬なる繊質より成れる者を以て上品とす、其良好の見品は大率其毎百分

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470.3-I-101(119)

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