薔薇科

Vol. 055 薔薇科

伊藤圭介

Japanese

山果■、又日唐説、林檎、リンゴ、武州ニハ至テ多シ、中国ニハ少シ、適アリテモ実ノ大小ハ替ラサレドモ風味酢渋ノ味アリテ甘味ナシ、土地ニ不合コトト、又日葊思シ所摂州ニテリンゴノ色附ヲ見テ食スル所江戸ノ林檎ニ替ルコトナシ、其枝葉尾州ノ地トハ大ニ違フ、故以図後人ニシメシテ説評ヲ待ツ／礫表門ノ東方ニアリ、是迄一向門番モ不心付ヨシ、九年四月十八九日花盛、花甚タ多クツキ、目立心付タリ、既ニ弁之■■、白ニ微紅暈アリ、弁頗ル大也／林檎【本草】、（葉も、抹消）江戸下谷本所辺の土地相応せり、根廻りを少し高く植て湿気を滲（もらす）べし、山の野土、赤土皆悪し、春の彼岸に海紅の砧へ接べし、尤きり接よひ接ともによし、又海棠の根を採て砧にして接もよし、九十月に植替てよし、十一月頃より小木ハ近く大木ハ遠く根廻りを掘、根先の細き所ハ切てよし、冬中腐たる人糞を澆べし、三四月の頃多虫を生す、芽より生じて葉を食、小く黒き虫、巣をかゝるをよく取べし、又梢に鮫の如き卵ありて嶋のある毛むしとなる、燈油を付て取捨べし、二三月頃古枝を伐すかすべし、種樹書曰、林檎蛀以鉄線尋竅内、鑚刺用百部杉木丁塞之、如生毛虫以魚腥水溌根、或埋蚕蛾於地下｛【草木育種】、朱書｝

バラ目バラ科

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470.3-I-55(73)

「伊藤圭介」の朱印